1. Inkscapeを起動します。
(ここではWindows版を使用)。
描画領域に「QRコード自由作成」で作ったpng画像をドラッグドロップします。すると右図のようになります(画像が選択された状態)。
もしくは、メニューの[ファイル]→[インポート]でpng画像を選んでも同様になります。
また、[ファイル]→[開く]でpng画像を選ぶと大きく表示されます。
いずれでもかまわないようです。
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2. 次に、画像を選択した状態でメニューの[パス]→[ビットマップをトレース]をクリックします。
すると右図のようなダイアログが別に開きます。ここでベクター化の詳細が設定できますが、今回は簡単にということで、[オプション]タグを開いて、「角を平滑化」のしきい値を「0」にします。
下方の「更新」ボタンをクリックするとその上にプレビューが表示されますが、このプレビューはあまりあてになりません。無視してさっさと「OK」ボタンをクリックします。
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3.
選択していたpng画像の上に、ベクターオブジェクトが作成されます。
右図の選択状態のものが、元のpng画像で、右側がベクターオブジェクトです(図は右に移動させた状態です)。
選択しているpng画像を削除(キーボードの[Delete]もしくは[BackSpace]キーを押します)。ベクターオブジェクトを残して、メニューの[ファイル]→[名前を付けて保存]で保存します。
ファイルは、ベクターフォーマットのsvgで保存されます。
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4. ベクターフォーマットのsvgは、拡大しても縮小しても画像の劣化はありません。この辺詳しくは、「 マメ知識:ラスター画像とベクター画像」をご覧ください。もちろんベクター画像として、Illustratorで開き、編集することが可能です。元のpngよりも大きなビットマップとして描き出す(エクスポート)こともできます。
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Inkscapeについて
Inkscapeは、GPL(GNU一般公衆使用許諾契約書 第2版)にのっとったOSS(オープンソースソフトウェア)として、開発、配布されています。個人でも商用でも、目的に関わらずいかなる制約も受けず利用することができます。プログラムの改造および再配布も(ソーズコード公開の義務付きで)も自由です。
Inkscapeは、フリーで利用できるラスター画像編集ソフトとして、同じOSSであるラスター画像編集ソフトGIMP(PhotoShopのような)と同様、現在最も広く使われています。Linux版はもちろん、Windows版、Mac OS X(10.3から10.5各専用版)版もあります。
OSSの詳細は、「マメ知識: OSS-P1」〜「 OSS-P7」を、GIMPについては「マメ知識: OSS-P5」をご覧ください。
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個人的には
個人的に仕事では、主にIllustratorを利用しているため、Inkscapeについて詳しく分らないのですが、インストールしていた少し古いバージョン(0.44)では、QRコードのベクター画像があまりきれいにできなかった(自分だけかもしれませんが)ため、利用する機会が少なかったのですが、現行バージョンの0.46では、全く問題無い程に改善されていました。
ちなみに下画像左が0.44で作成したsvgをjpegに変換したもの、下右画像が今回試した0.46のものです
(左の画像でも、携帯によっては読み取れましたが、あまり美しくないので)。
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